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株式会社NTT西日本-九州会社情報インタビュアー
NTT西日本-九州インタビュー本文
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森戸: NTTというと、電電公社時代から公衆電話網を全国に張り巡らせて日本国民に均一のサービスを提供されていたというイメージがありますが。
小椋: そうですね。NTTとして民営化される前にさかのぼると、電話網の敷設からサポートまでを行っていました。現在は電話回線だけでなく光回線等のご提供、そして広く地場企業のIT化推進のお手伝いも行っています。
森戸: 今でも地方でNTTの方と一緒にお仕事をしていると、お客さまが私たちとは明らかに違う対応をされることがあるように感じます。(笑)やはり、NTTというブランドは地方の皆さんには昔からお付き合いがある信頼のブランドなのでしょうね。
小椋: そのように感じてもらえると嬉しいですね。
森戸: 私は最近、福岡県以外では長崎の五島など離島の情報化支援を行なっています。
 

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離島でも光海底ケーブルが本土とつながっているところが増えてきており、情報化についても真剣に考えはじめている様子がうかがえます。観光情報などのホームページ作成や島民と島を離れた人との情報交換のためのSNSの立ち上げなど、ITを活用した仕組み作りについては整ってきた印象もあります。
小椋: 弊社では小さな島などでも生活基盤としてインターネットが活用できるように、光ケーブルの敷設など、環境改善のお手伝いをしています。しかしその有効な利用方法、情報発信の仕方までは十分支援できていないというのが現状です。
森戸: 離島の方や高齢者など、普段情報通信のツールをあまり使っていない人たちに、これらを使うといかに自分たちの生活が改善され便利になるのか、まずはイメージしてもらうことが大切ですよね。
小椋: 遠隔医療や遠隔教育、介護の場面での利用などはイメージしてもらいやすいかもしれません。しかし、これらはすべて鮮明な画像、映像のやりとりができてこそ活用の幅が広がるものです。鮮明な画像、映像のやりとりのためには、光ブロードバンドが欠かせません。首都圏や大手企業ではすでにその必要性を十分認識いただいているのですが、地方都市や中小企業ではISDN、ADSLをご利用されているところも多く、光サービスへのニーズはまだまだ低いようです。ですから私どもは単にインフラとしての光ケーブルをご提供するだけでなく、そこに流す情報やそれらの活用方法も含めた形で、皆さまにご提案していきたいと思っています。
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小椋: 2000年から政府主導で進められたe-Japan構想の中でもうたわれていましたが、情報通信網を整備することで、地方にいても東京と同じような情報をタイムリーに得られるようになるというメリットは確かにあります。しかし、「東京にはこんないいものがある」という情報を知ってしまうことで、地方の活性化とは逆の作用を起こしていることも少なくありません。

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  地方に人を根付かせようとして、逆に首都圏へ人を流出させてしまうという皮肉な結果を生んでしまっているようにも思います。今後私どもが情報通信網の整備を進める上で、地域活性化への貢献は重要な課題になると思っています。
森戸: 東京一極集中が始まった一つの理由に、テレビなどのメディアのキー局が東京に集中し、地方の系列局経由で流される生活情報番組でも東京の新しいお店やサービスの情報が流れているということがあります。インターネットを活用すると、この状況を変えられると思うのですが、Webサイトの主要コンテンツもやはり東京から配信されているものが大多数です。情報発信については行政も含めてもう少し議論が必要だと感じています。
小椋: そうですね。情報の流れとしてメディアとネットが同じようになってしまっているという印象はありますね。
森戸: 地方は難しいコンテンツを作らなければならないと考えすぎているのではないでしょうか。地方都市の情報化支援を行っていると、非常にユニークな活動をしている人たちにお会いします。そのような方々を取材して映像コンテンツとして情報配信していくと、地方の都市や人の魅力も見えてくるし、活性化の手がかりもつかめるのではないでしょうか。
小椋: 地方で映像コンテンツを制作して情報発信するということになると、光回線の整備を行っている意味も出てきますよね。情報の流れを逆にするというか、もともとインターネットというのは双方向性が魅力なので、東京に向かって情報を発信するということも考えていかないといけないですね。
森戸: 今までにはない仕掛け作りや話題作りをして、地方からどんどん情報発信していくと東京の主要メディアも取り上げます。そうするとテレビや情報誌などでも注目されて、住民の方々の意識も大きく変わっていきます。佐賀県武雄市のGABBAや徳島県上勝町の株式会社いろどりの取り組みはいい例だと思います。このように地方の皆さんも情報発信のイメージをつかめれば、工夫した行動ができると思います。
小椋: 地方と地方とを結ぶインターネットでの情報交換の仕組みが活性化していくと、多くのヒントを得ることができるでしょうね。弊社では様々な地域活性化の情報も保有していますので、それらの情報を地方の自治体や中小企業などに提供できるようにしていきたいと思っています。
森戸: 自治体などの情報発信も昔ながらの紙の媒体に頼っていたり、ホームページを作成していても単に紙の媒体を置き換えただけのようなものがまだまだ多いようです。光回線を中心にした大容量回線を積極的に利用して、全国の人たちに注目されるようなコンテンツ作りを真剣に考えていく必要がありますね。楽しいコンテンツということでは地域を競わせて盛り上げるようなポータルサイトが出てきてもよいのではないでしょうか。
小椋: " 見ている人におもしろいと思ってもらうためにはゲーム性も必要ですよね。自治体も単に大容量回線を引っ張ってきたというだけでなく、これらを使って自分たちの町の特産品などをプロデュースするという意識が必要だと思います。より魅力的に見せるためには、いろいろなものを組み合わせて価値を高めるという視点も重要になります。
  まったく新しいものを作り出すということではなく、ものの見方をすこし変えるだけで見えてくることもあると思います。
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森戸: 私は以前、日本電信電話ユーザ協会主催のブロードバンドフェアで講演させていただいたことがありますが、その時、御社の社員の方々は中小企業の経営者への説明が非常に上手いと感じました。今、中小企業のIT化が急務であるということを考えた場合、お客さまにIT化のメリットなどをわかりやすく説明できる人材の育成が課題になると思われます。そのような観点から、御社の人材育成の考え方を教えてください。
小椋: どちらの会社でも同じでしょうが、会社の継続的な発展のために人材育成は欠かせません。弊社は電電公社時代からの社員も多いので、平均年齢が高く、経験豊かでまじめな社員が多いのが特長です。この特長をうまく引き出し、お客さまの視点にたって、物事を考えられる社員を育てていきたいと思っています。市場も多様化しているので、「これしかできない」ではなく、中小企業、地場企業のポテンシャルを引き出し、「こんな風にしたらいいのではないか」とお客様に積極的に提案できる人材になってもらいたいと思っています。
森戸: 中小企業の経営者にとって、御社のように経験豊かなベテラン社員の方々にIT化の相談にのっていただけると、安心して業務改善に取り組めるのではないかと思います。公衆回線の敷設を長年行ってこられた御社だからこそ、地場の中小企業のサポートは得意とするところではないでしょうか。中小企業は大手企業とは違って業務の標準化など明確な解決策はありません。だからこそ画一化されたソリューション製品を提案するだけではなく、じっくり経営者と話をしながら問題を抽出し、課題を解決してくれる姿勢が大事なのではないでしょうか。中小企業は「正解」じゃなくて「納得解」が欲しいのです。
小椋: まさにその通りだと思います。新技術を追い求めるだけではなく、売上拡大、セキュリティ体制の確立など、お客さまが解決したい部分にフォーカスしていくことが大事です。
  創業以来、通信回線を預かっているものとして、通信回線をベースに、これからは光回線がメインになるわけですが、様々な商品、サービスを組み合わせ、お客さまが望まれる最適な価値を実現できるようなご提案をしていきたいと思っています。
地場の中小企業からの期待も大きいと感じています。

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  これまで築いた信頼や地域密着の気持ちは最大の財産です。まずは地場の皆さまがどのようなことに困っているのか、お伺いすることから始めているところです。
森戸: 御社には地場企業とじっくり話をしてもらえる存在になって欲しいと思っています。IT(情報技術:インフォメーションテクノロジー)は技術(テクノロジー)が難しいのではなく、実は情報(インフォメーション)をどう扱うかが難しいですからね。今後も是非御社から、様々な知恵を発信してもらいたいと思います。今日はありがとうございました。

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" 森戸 裕一 (もりと・ゆういち)
ナレッジネットワーク株式会社 代表取締役
中小・中堅企業を対象にITを活用した経営手法、企業戦略などを提唱する、コンサルティング事業を展開。マイクロソフト社をはじめとするIT企業、自治体などが主催する中小・中堅企業向けIT化支援セミナーの講師も数多く担当し、“ITで元気になるヒント”の数々を提案し続けている。
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