ふくおか元気企業;のこのしまアイランドパーク
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久・・・久保田晋平(のこのしまアイランドパーク代表取締役社長)
学・・・学生インタビュアー WAN編集インターンシップ 瀬戸口佳南子+安部寛隆

学: アイランドパークを作るに至った経緯は?
久: 初代がアイランドパークを作り、私は2代目です。もともとは曽祖父が能古島の土地を買い、祖父が久留米から能古島に移って来ました。その後はその土地で農業をしていたのですが、大量生産をするための広い農地が必要になったり、輸送コストの問題も出てきて、それならば公園をつくろうということになりました。コンクリートで固めた都市化が進む中で、きっと自然の中で癒される場所が必要になるだろうし、当時でも能古島には観光客が訪れていたので、その方たちにも喜ばれるのではないかと思って公園を作ったと聞いています。
学: アイランドパークはどのような方が主に来られるのですか?
久: 子供からお年寄りまで全てです。かなり年齢層は幅広いと思います。若い人も多いですね。ただどちらかというと中学生高校生だけのグループよりも、大人になってから来られる方が多いです。
学: 実際にアイランドパークに足を運んだのですが、本当にたくさんの植物で溢れてますよね
久: 創業者が公園の構想を考えていた時につつじの苗や植木の苗を1000本買ってきました。その苗木の新芽を毎年切って土の中に挿し木をするんです。そこから根が出て、また挿し木をする。こうやって何年もかけて公園が出来るまでの10年の間に10万本に増やしました。公園を作るときは造園計画は専門家にやってもらったけども、実際に従業員がブルドーザーを運転し、公園を作っていったんです。今でも植木を植えたり、手入れをしたりというのは全部自分達で行います。

学: 従業員数はどれくらいいらっしゃるのですか?
久: 正社員が30名くらい、パート入れたら常時で40名超えますね。忙しいときにはアルバイトを入れて70人くらいになっています。
学: 皆さんどんな仕事をされているのですか?
久: ものを販売したり、植物の手入れをしたり、事務などさまざまな職種がありますが基本的には男女の差はありません。ただ草を刈る場合など、機械を使うような力仕事は男性が行う、ということはありますが。当社の場合は「あなたの仕事はこれだけです」という枠はなくて、皆が臨機応変に何でもしなくてはなりません。仕事には忙しい時期とそうでない時期があります。忙しい時期は事務所で接客している人も、忙しくない時は外に出て農作業したり、普段は花を育てる担当者が人がたくさん来る週末などにはバスの運転手もすることもあります。

学: 久保田社長ご自身はのこのしまアイランドパークの魅力をどうお考えですか?
久: 私が一番魅力的に思うことは、船に10分乗って島に渡るだけで時間の流れが変わり、ゆっくりと静かに過ごせる所ですね。後は、景色の魅力です。例えばコスモスを見れるところはたくさんありますが、うちのコスモス畑の向こう側には海が広がっていて、船が行き交うのが見える。このようにコスモスと海と船とがいっぺんに見ることができる場所は他にはありません。
  それは感覚的なものですが、「見ててなんかいいよね」っていう心が落ち着く感覚だと思います。そんなふうに皆に自然を見て癒されてほしいので、アイランドパークでは常にいろいろな花が咲いている状態にし、お客様が楽しんで頂けるようにしています。
学: 運営をするにあたって何か苦労されていることはありますか?
久: 常に花が咲いている状態を作っておかないと、来られたお客さんが楽しめないので、園の外の花壇で常に花の苗を育て、今咲いている花が枯れる頃に、もうすぐ見ごろになる花を植え替えます。でも、植物を育てるのは天候によって左右されることが多いのです。夏に日照りが続いたら水をまくなど、いろいろと手をかけてやっと花が咲かせたのに、台風によって植えた花が一晩で無くなったりすることもあるんです。だから天候には敏感になり、台風が来るときにはそれてくれるよう祈るような気持ちで台風情報を見ていますね。
学: のこのしまアイランドパークが成功しているのはなぜだと思いますか?
久: 成功と言えるのかどうかわからないですけど、私の父親が「お金儲けをしなくてもいいじゃないか、食べていければ。もし自分が本当にお金儲けする気があれば能古島にはいないよ」と言っていました。結局お金ではなく、やりがいがどこにあるかなんです。お金を儲けるという発想ではなくて一生懸命花を作って、それを楽しんでもらって、お客様に納得してお金を払って頂ける方がいいかなと思います。
学: 今後のこのしまアイランドパークをどのようにしていきたいですか?
久: 人工的なものではなく自然を活かすという基本的な路線は変更しません。後は一つ一つのクオリティを充実させてどれだけ楽しんでもらうかです。例えばジェットコースターとか機械的な遊具を入れるということではなく、コスモスのライトアップなど、自然を活かした遊び道具や施設を作っていきたいと思っています。

学: 観光・レジャーに携わるにはどういった人が適していると思いますか?
久: 短気でなく気が長い人がいいかな。ただ、それは怒らないという意味だけですよ。観光といっても添乗員とか受け入れ側の施設だとか役割はいろいろありますが、与えられた仕事をきちんとするのは当然です。でも、それにプラスアルファのアイデア、例えば、こうしたらもっとお客さんが喜んでくれるんじゃないかとか、もっと売り上げが上がるんじゃないか、というようなことを考えることが大事だと思います。後はそれを実現するためにいろんな人と話をしたり、考えたりすること。
  それが実現すればやりがいがあるし、達成感が得られますよね。だから常にアンテナを張って、引っかかってきたものを自分で考える習慣をつけて欲しいです。また、「失敗した時にどうするか」というフォロー案も常に何通りか考える習慣も必要だと思います。これは観光やレジャーというよりもどんな仕事でも共通する考え方だと思います。

学: 最後に学生へのメッセージを何かお願いします。
久: 卒業イコール就職と直結で考えるよりは、今しかできないことをやってその経験を生かして就職に臨むというのも一つの考え方でしょう。ワーキングホリデーとか青年海外協力隊とかもその一つですよね。若くて柔軟な発想ができる時に既成概念を払って視野を広げ、いろんな意味でまわりをみることができる、そして、自分の進むべき道を決める、その方が人生を楽しめると思います。また、私の父が、キャンプ村等で若者を見つけては酒に誘いながら「若者は『夢』を持たなければいかん。『夢』を実現するために、計画を立てて、実行せよ!」と言ってました。「夢」を持つということは、実現しようとするエネルギーを蓄えることであり、実現するための計画立案、情報収集等で常に前向きに考えることが習慣になるというメリットがあります。それがたとえ違う結果であったり形を変えて別の夢になったとしてもきっと物事に良い影響を与えることになるのだと思います。

≪インタビュー後記一言≫
相手の気持ちを引き出す難しさを感じるとともに、社長の温かい人柄こそがのこのしまの魅力の一つだと印象づけられた1日でした。(安部)
インタビューの楽しさや大変さを感じながら、皆で協力して行なうことの大切さも学ぶことができました。久保田社長のおっしゃった、考える習慣をつけることをこれから徹底していきたいと思っています。(瀬戸口)
今回初めてのインタビューで緊張しましたが、久保田社長が僕たちの質問に丁寧に答えて下さったのでとても楽しめたインタビューでした。 (堤)

のこのしまアイランドパーク
http://www.nokonoshima.com/
福岡市西区能古島
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